突然だったり、病気だったり、
天寿を全うしたりと、迎え方は様々ですが、
誰もが必ず人生の終りを迎えます。
そして、その人生の終わりを迎えられた方を
送り出す儀式が、お通夜と告別式(ご葬儀)です。
それでは、このお通夜と告別式の違いとはなんなのでしょうか。
目次
お通夜って何をするの?
ドラマなどでなんとなくお通夜のシーンを見たことがあるけど、あれって何をしているの?という方もいらっしゃるかと思います。
故人が亡くなられた晩に、まず「仮通夜」というものが行われます。
これはごくごく近い親族や親近者のみで行われるもので、故人のご遺体に悪いもの(邪霊)が寄り付かないように灯明(ろうそく)と線香の火を絶やさないようにし、見守る、というものです。
また、故人とゆっくり最後の一夜を過ごす大切な時間でもあります。
しかし、近年では病院で亡くなられ霊安室に安置されたあと、そのまま斎場に移るので、仮通夜を省略する事が増えています。
そして、その翌日の夜に行われるのが「本通夜」です。
一般的に「お通夜」と呼ばれ、参列するのは、この「本通夜」になります。
本通夜はご葬儀の前夜、18時~19時頃に始まります。親族や親しい友人など、故人と縁の深い人達が集まり別れを惜しみます。
本通夜では僧侶を招き、お経をあげてもらいお焼香をします。
特に親しい間柄でなければ、お通夜には参列せずに、ご葬儀・告別式に参列するのが本来の作法ですが、近年ではご葬儀に出席できないのでお通夜に出席する、という方も増えています。
その後「通夜ぶるまい」が行われます。
これは、通夜が終わったあとに、弔問客を別室に案内して、遺族が弔問客へ飲食をふるまうことです。
ふるまわれる料理は、故人への供養の意味がありますので、生ものや魚肉類を避けた精進料理ですが、近年ではあまりこだわらず刺し身なども出されるようです。
また、お清めとして、日本酒やビールがふるまわれます。
そして、遺族から弔問客へのお礼の意味もあります。ですので、案内をされたら遠慮せず席につき、一口でも箸をつけることが礼儀とされています。
この通夜ぶるまいですが、参加する範囲には地域によって差があり、関東方面などでは一般弔問客全員が参加します。
本来、故人をしのび、思い出を語り合うなどしめやかな席なので、あまり長居をせず、30分程度で退席するのが良いでしょう。
ご葬儀・告別式とは?
ご葬儀と告別式は違うものです。
ご葬儀とは「故人の冥福を祈りあの世へ送り出す儀式」のことをいいます。
仏式でいえば、僧侶の読経やお焼香、出棺、火葬がご葬儀にあたります。
宗教色が強い儀式であることが特徴です。
告別式とは読んで字のごとく「別れを告げる儀式」のとこです。
喪主や遺族代表の挨拶の他、故人の親しかった友人知人が弔辞を読んだり、弔電の読み上げや献花を行います。
まとめ
簡単にお通夜とご葬儀・告別式とはどのようなものか説明しましたが、違いはお分かりいただけたでしょうか。
ご遺族と一緒に親類や親しい関係の人達だけで執り行われるお通夜と、故人が関わったたくさんの方に見送ってもらうご葬儀・告別式ですが、どちらに参列することになっても故人の死を悼み、冥福を祈る気持ちに違いはありません。