私の実家近くには、毎年春になると
潮干狩りで賑わう海水浴場があります。
だから、というわけでもないのでしょうが、
春先になると必ず祖母があさり汁を作ってくれていました。
砂抜きをしていたアサリが面白くてつついていたなと、
祖母の優しさと一緒に思い出します。
目次
そもそも砂抜きってなに?
読んで字のごとく、あさりの中にある砂を抜くことです。
あさりは海水と一緒に酸素や餌を吸い込みます。そして、余分な水分や二酸化炭素や砂を吐き出しています。
とはいえ、吐いたときに全部吐き出せているわけではないので、体の中に砂が残ります。
その砂を吐き出させる事を「砂抜き」といいます。
口に入れた途端「ジャリ…」なんてことになると、あさり汁も酒蒸しもボンゴレビアンコ、その他絶品あさり料理も台無しです。
今夜はあさりづくし!スピーディーに砂抜き!
それでは、美味しいあさり料理の第一歩、砂抜きの方法をご紹介します。
(スーパーでは「砂抜き不要」のあさりもありますが、相手は生き物です。念のため砂抜きしておいたほうが良いでしょう)
約50度のお湯を使う方法です。
1. あさりを流水でこすり洗いして、貝殻の汚れを落とします。
2. あさりが十分に浸る量の、約50度のお湯を準備します。
(50度測るのが面倒…と思われるかもしれませんが、厳密に測る必要はありません。沸騰したお湯に同じ量の水道水を足せば、50~55度前後になります。)
3. お湯にあさりを浸し、もう一度こすり洗いします。(ちょっと強いかな?と言うくらいが良いそうです。)
お湯につけると、直ぐに砂を吐き始めますので、そのまま15分~20分ほど放置します(動くあさりを観察してみるのも面白いです。私は未だにつついてしまいます。)
お湯の温度が下がったかな?というときは、お湯を足してください。その際、足しすぎると温度が上がって火が通ってしまいます。
砂を吐ききらないうちにあさりが死んでしまうので、ご注意を!
すると、このようにお湯が濁ってくるのがわかります。
4. 汚れたお湯を捨て、ぬるま湯か水でもみ洗いし、殻に付いた汚れを落として、完了です。
お湯を使って、身が固くなったりしないの?と思われるかもしれませんが、調理すると逆にふっくらとして美味しく仕上がります。
汚れがひどい場合は、お湯を途中で取り替え、こすり洗いしてみましょう。
その他にも、海水と同濃度の塩水で砂抜きする方法もありますが、最低でも2~3時間、ながければ一晩…と時間がかかるので今回はこちらの方法を紹介しました。
面倒と思われがちなあさり料理も、この方法なら簡単です。
今年の春は、潮干狩りに出かけて、ご自身でほったあさりを堪能してみてはいかがでしょうか。
(余談ですが、この記事を書きながら、今夜はあさり汁にしようと心に決めました。)